焼津市ホームページまちかどフォトニュースバックナンバーまちかどリポーター一覧まちリポ事務局 ≫ 高糖度トマト「アメーラ」の農場を見学 ~焼津から世界へおいしいトマトを届ける~

まちかどphotoニュース

ここから本文です。

高糖度トマト「アメーラ」の農場を見学 ~焼津から世界へおいしいトマトを届ける~

焼津は、水産のまちとして有名ですが、実はおいしいトマトの栽培も盛んであることを知っていますか?

特に、静岡を代表する高糖度トマトのブランド「アメーラ」の生産農場があるのです!

焼津で栽培されるおいしいトマトの魅力を知るために、大井川にある有限会社高橋水耕を見学してきました。
日本一おいしいトマトを目指しているアメーラのお話を聞かせていただきましたので、この記事で紹介したいと思います!

ページ内メニュー

今までにないトマトをつくりたい

 

有限会社高橋水耕の高橋社長

高橋水耕の農場は、田遊びで有名な焼津市藤守にあります。

農場を案内してくれたのは、取締役社長の高橋さんです。
高橋さんによると、アメーラの栽培は、1996年に高橋さんのお父さんが2人の仲間と一緒に始めたのだそうです。
「今までにないおいしいトマトをつくり、全国に届けたい。日本一おいしいトマトをつくりたい」という思いから、トマト栽培の技術・ノウハウを身につけながらアメーラを栽培してきました。

アメーラの特徴は、なんといってもその甘さ。
普通のトマトが糖度5度前後といわれるのに対し、アメーラは7.5~8度以上の糖度があります。甘みと酸味、うまみのバランスがよく、口に入れた瞬間に甘さとフレッシュな酸味が広がり、食べたあとでも濃い味が残ります!
静岡の方言「あめ~ら(甘いでしょ)」から、「アメーラ」と名付けられました。

現在、アメーラの農場は国内に9か所ありますが(焼津市・藤枝市・静岡市・沼津市・牧之原市・浜松市・富士宮市・小山町・長野県軽井沢町)、アメーラの発祥地はこの焼津農場だったのです。

太陽をたっぷり浴びて、あま~く育つ

 

焼津のアメーラ農場(高橋水耕)

実は、高橋社長は清水からわざわざ焼津に通ってトマトを栽培しているそうです。
その理由は、焼津の温暖な気候と栄養豊富な土壌、綺麗な水がトマト栽培に適しているため。特に太陽の光をいっぱい浴びて育ったトマトは、糖度が増すそうです。
その環境のよさから、焼津市は1966年に国からトマト指定産地を受けています。

 

赤く実り始めたアメーラトマト

たくさん実った熟す前のアメーラトマト

アメーラトマト

栽培されるアメーラは、厳しい出荷基準のもと管理されており、糖度も1月21日~6月15日の期間は8度以上、6月16日〜1月20日の期間は7.5度以上と決められています。毎回、全品を光センサーで糖度をチェックし、手摘みで丁寧に収穫されます。

面白いことは、国内9か所のどの農場でも、この高い品質が変わらないことです!
土壌や気候が異なるにもかかわらず、高品質なトマトを栽培できるのは、長年にわたって培ってきた技術やノウハウを駆使し、全農場で共有しているからだそうです。
アメーラを生産する各農家が連携し、生産からブランディング、販売戦略のプロセスを徹底して強化してきたことも、アメーラが静岡ブランドにまで育った理由かもしれません。

環境にやさしい農業の現場を見学!

トマト苗から栽培

 高橋社長に農場を案内してもらいました。農場がとても広く、きれいでした!

 

トマトの苗を手入れしている様子

トマトの手入れをするパート従業員の方

パート従業員たちはほとんど地域の方だそうです!

アメーラの栽培は、持続可能な農業の方法で行っているそうです。

まず、苗を隔離された育苗用のテラスで育て、温度や光、水、CO2を自動的に管理。そのため農薬を使うことなく、元気な苗を育てることができます。

また、土はヤシの実の繊維を発酵させた「ココピート」です。通気・保水・排水に優れた100%植物由来のため、栽培が終わった後は粉砕した葉茎と一緒に堆肥にして地域の農家の方々が利用しているそう。環境にやさしい農業の取り組みですね!

育苗用のテラス

育苗用のテラスで育つ苗

育苗用のテラス

トマト栽培方法を説明している高橋社長

焼津から世界へおいしいトマトを届ける!

収穫されたアメーラ

静岡県の農家3人が始めたアメーラは、2021年にヨーロッパで優秀味覚賞(注釈1)の最高賞である三ツ星を受賞しました。更に2022年にはドイツ・ベルリンで開催されたフルーツロジスティカ(注釈2)のイノベーションアワードにてGOLDAWRD賞(最優秀賞)を受賞しました。

(注釈1)International Taste Instituteが主宰するシェフ・ソムリエ200名以上の味覚審査によって選ばれた商品に贈られる優秀賞。その中でも三ツ星は最高賞にあたり、総合評価が90%以上を超えた商品にのみ贈られる賞。

(注釈2)フルーツロジスティカは欧州を代表する大規模な農業展示商談会の一つです。

高橋社長は、「アメーラの栽培・ブランド運営は大変なことが様々ありますが、諦めずに頑張ってきて少しずつ認知度も上がり、今では多くのファンを持つ事が出来ました。今後はグループで管理・運営しているスペインの農場に期待しています。いつかはわが社もアメーラを現地生産して、世界でいちばんおいしい日本のトマトを目指していきたい」と今の思いを教えてくれました。

日本・静岡が誇りをもっているアメーラを外国の人にも味わってもらうことができたら、とても良いですね!
みなさんもデパートやスーパーでアメーラを見かけたら、ぜひ味を楽しんでください!

まちかどリポーター

まちかどリポーター:まちリポ事務局

まちリポ事務局

焼津の魅力を発信する有志のリポーター「焼津まちかどリポーター」の運営事務局。
「旬」な焼津のヒト・コト・モノを発信するべく、まちかどリポーターにさまざまなサポート・支援を行っている。

記事一覧

ページID:150

ページ更新日:2023年3月23日