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微笑みの木喰仏 ふるさと東益津で里帰り特別展示
2024年9月7日(土曜日)、8日(日曜日)に東益津地域交流センターにて開催された「木喰仏(もくじきぶつ)」里帰り出張展に行ってきました。
木喰上人は江戸時代の僧侶で、全国を廻って荒廃した寺を復興し、各地に仏像を奉納した人物です。
江戸時代の「円空仏(えんくうぶつ)」と比較されますが、木喰上人の仏像は柔らかな微笑みを浮かべることから「木喰さん」と親しまれ、作品も「微笑仏(みしょうぶつ)」と呼ばれ高く評価されています。
木喰上人 制作の様子。木喰上人は180cmの大男と伝えられています。おそらくはこのように燭台で手元を照らしながら夜を徹して没頭されていたのでしょう
高草山のふもとに位置する一帯は益津郡という地名で、江戸時代以前からの交通の要所で人々が住んでいた地域。現在の焼津市、藤枝市にまたがる広大な土地で、東益津地区は焼津市、西益津地区は藤枝市に位置します。
木喰上人はこの地域に滞在し、幾つかの仏像を焼津市・藤枝市に残しました。
藤枝市(岡部地区)では十輪寺(じゅうりんじ)の木喰仏が現存されており、焼津市東益津地区では大日堂(だいにちどう)、勢岩寺(せいがんじ)、宝積寺(ほうしゃくじ)に奉納されました。
今回の出張展で展示された仏像2体は大日堂にありましたが、無人の祠となった以降は保全のために歴史民俗資料館で保管されています。
出張展ではふるさとである東益津地区に里帰りし、特別公開となりました。
会場に展示された木喰仏を観賞する人たち、普段では見れない仏像の後ろに書かれた製作年代などや、仏像細部まで熱心に観る方々
また、出張展では同時開催で焼津市文化財保護審査員の八木勝行氏による「ハサミ切り絵」も展示されました。
今回の展示案内のチラシには切り絵作家 八木勝行氏が製作された切り絵が使用されております
八木氏の紙切りは小刀・カッターナイフを一切使わずにハサミのみの制作で、「志太の木喰仏」、小泉八雲の名前で知られたラフカディオ・ハーンの「怪談シリーズ」など、多数の作品を制作しています。
八木氏との会話の中で、木喰さんは身長6尺(180cm)で、当時は平均身長が140〜150cmだった中で驚くほどの体格の持ち主だったそうです。3日で3体の仏像を制作した逸話も納得しました。
微笑みの仏といわれた木喰仏の特徴が良く表現された切り絵
当日は里帰り特別公開ということで地域の皆様にとっても感慨深いものがあり、口々に喜びの言葉を発したり熱心に鑑賞されたりしていました。また今回は地元以外にも近隣の市町から大勢の方がお見えになり、300人弱の大盛況でした。
ショーケースに入れられる前の仏様を幸運にも拝めました
まちかどリポーター
ジャジー
生まれ育った焼津の良さを広く伝えてみたいと思い、最近始めたblog、Instagram、YouTubeのスキルアップも兼ねて参加申込。
受ける側から発信する側へと思いを伝えていきたい。
ニックネームのジャジーはジャズの雰囲気を表現する言葉でSNSでのニックネームは「ジャジーな毎日」。
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ページ更新日:2024年9月24日