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令和7年度静岡県・焼津市・藤枝市総合防災訓練を焼津市で実施しました~市民の皆さんとともに、命を守る力を高める一日~

今年は10年ぶりに静岡県総合防災訓練の開催市となり、県や藤枝市、関係機関と連携し、より広い範囲での総合的な訓練を実施しました。
10月19日(日曜日)、震度7の南海トラフ巨大地震の発生を想定した訓練が開催され、焼津市と藤枝市を会場として、約3万1000人の市民や関係機関が参加しました。
焼津市内では14か所の会場で実施されましたが、ここでは、大富小学校で行われた訓練の様子をご紹介します。

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給水タンクの設置、受水訓練

給水袋の説明。後方に組み立てた給水タンク

災害時に欠かせない「水の確保」を想定し、組み立て式給水タンクを使った訓練が行われました。給水車は約1.7トンの水を積載し、市内3か所の配水場から給水を受ける体制を整えます。
参加者は、背負って運べる「給水袋」を体験しました。この袋はポリエチレン製で、約6リットルの水を入れてリュックのように背負うことができます。「6リットルをペットボトルで持つと重いけれど、背負うと楽に運べる」「両手が空くのが便利」と好評でした。
給水袋はホームセンターなどで販売されているので備えておくのがおすすめとのこと。

背負った給水袋

焼津市の給水車は、災害時に県外への応援出動も行います。東日本大震災や能登半島地震の際にも被災地へ応援に向かいました。逆に、もし静岡で災害が起きた場合には、他県からも支援が届く体制が整っています。

ペット避難スペースの設営訓練

ペット避難スペースでケージの組み立て

避難所での課題の一つが、ペットと一緒に避難する際の環境づくりです。会場では、犬・猫・小鳥・ウサギなどの小動物を対象に、屋外で雨や風をしのげる「ペット避難スペース」を開設する訓練を実施しました。ストレスを軽減するために、動物ごとにエリアを分けることが望ましく、ペットの避難スペースは飼い主が責任をもって管理することが必要とのこと。
参加者からは「ペットを連れて避難する人も多いと思うので、少しでもストレスが軽くなる環境が大切」といった声が寄せられました。災害時にペットを守ることも、家族を守る大切な備えの一つです。

簡易トイレの使用訓練

テントの中に設置された簡易トイレ

簡易トイレの使い方を説明

電気や水道などのインフラが止まった状況でも使える「簡易トイレ」の使い方を学びました。便器にビニール袋をかけて用を足し、凝固剤を入れて密封するというシンプルな仕組みです。
市職員からは「被災地ではトイレットペーパーが不足する場合も多いので、防災リュックに家族分を準備しておくことをおすすめします」とのアドバイスがありました。
衛生的に利用できるよう、一人ひとりがマナーを守ることが大切です。

防災関連団体による講演

座ったままできる簡単な体操

体育館では3つの専門団体による講演が行われ、それぞれの活動内容が紹介されました。

静岡DWAT(静岡県災害派遣福祉チーム)

避難所などで福祉・介護の専門的な支援を行うチームです。

静岡JRAT(静岡県災害リハビリテーション支援関連団体協議会)

医師や理学療法士などが中心となり、被災者の生活不活発病予防やリハビリ支援を行います。

静栄DAT(静岡県栄養士会災害チーム)

管理栄養士による食や栄養面の支援を行うチームです。

 

講演の最後には、静岡JRATの指導で、災害時にもできる軽い体操を参加者全員で行いました。限られた空間で過ごす避難所で、かたくなりがちな体がほぐされて気分転換にもなりそうです。
これらの団体の活動を知ることで、災害支援の多様な仕組みを理解するきっかけとなりました。

炊き出し訓練

陸上自衛隊の炊事車

運動場では、陸上自衛隊第34普通科連隊による炊き出しが行われました。陸上自衛隊は調理班がないので、隊員は誰でも調理できるそうです。この日は、火を使わずに調理できる「アルファ化米」とカレーを200人分用意。誰でも簡単に調理できるように工夫された内容で、参加者にも好評でした。

提供スタート

できあがったカレー

展示・体験訓練(NTTドコモ)

充電体験

通信会社による展示・体験訓練も行われました。こちらでは、災害時に現地で通信を確保できるWi-Fiやどのキャリアの携帯電話でも充電できる災害対応充電器を展示・体験していました。また、VRゴーグルを使って「津波の高さ」を体感できるコーナーも設けられ、参加者はリアルな危険を実感していました。

訓練を終えて

体育館に設置された段ボールハウス

大規模な防災訓練実施のため、焼津市防災部では国、県、市の担当部署と1年半をかけて準備してきたそうです。心配された雨も何とかもち、無事防災訓練が終わりました。

今回の訓練では、住民が「給水」「ペット対応」「外部からの支援」といった災害時の避難所に必要な知識の取得や「簡易トイレ」「ベッド」「テント」などの実体験できたことは大きな成果でした。
焼津市地域防災課島田さんは訓練を振り返り、「訓練を行うことで『災害時はこうする』という、共通認識を持つ住民が増えることから避難所運営が円滑に進む環境が整います。また、資機材の作り方を学び、住民同士で教え合うことで備えが一層充実し、地域の人々が顔を合わすことで、地域内の共助の促進につながります」と話してくれました。

まちかどリポーター

風そよぐ

風そよぐ

静岡市在住の風そよぐです。ふるさと納税寄付額が県で1位、市の公式YouTube登録者数が県で1位(なんと市民の10分の1に相当!)、読みやすい広報やSNSなど、勢いのある焼津の魅力発信に関わりたいと思い応募しました。

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ページ更新日:2025年11月26日