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元気がもらえる不思議な空間 ZENTRA YOGA & KARMA CAFE

インド滞在10年の夫とタイ滞在7年の妻の国際カップルが開いた
ヨガスタジオとカフェ

ヨガスタジオでポーズをとるシラール・マリオさんと東出(ひがしで)シラール紀子(のりこ)さん

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スタジオとカフェを経営する国際カップル

カフェを併設したヨガスタジオを経営しているのは、焼津市本町のヨガインストラクターで夫のシラール・マリオさんと妻の東出(ひがしで)シラール紀子(のりこ)さんです。

焼津市役所本庁舎と目と鼻の先にある風変りな外観の建物が二人の運営するZETRA YOGA(ゼントラヨガ)とKARMA CAFE(カルマカフェ)です。

正面の壁にZENTRA YOGAと緑の文字で書かれた建物

マリオさんはカナダ・ケベック州出身、大学で宗教学を学び、ヒンドゥ哲学を経てヨガにたどり着きました。
インドには10年間滞在したということです。

ヨガのレッスンで指導中のマリオさん

一方、紀子さんは在籍していた東京外国語大学大学院で文化人類学を学んでいました。

タイ、ミャンマー、ラオス、中国・雲南省に住み文字を持たない少数民族、アカ族に興味を持ち、タイに渡りました。アカ族の人たちと生活を共にして言葉や文化、風習について理解を深めました。論文をまとめ修士課程を終えたのちも現地にとどまり、NGOの代表を務めるなどして、タイに7年間住み続けました。その間、習得した外国語はアカ語、中国語、タイ語など6か国語ということですから驚きです。

ポーズの模範演技をする紀子さんと生徒さんたち

1997年、二人はラオスのルアンパバーンで出会いました。きっかけはヨガです。
紀子さんがヨガを始めた時の師匠がマリオさんでした。

7年のブランクを経て、二人は結ばれます。
2005年、紀子さんの両親に結婚報告をするため、来日します。
住所不定無職の二人はそのまま日本に滞在し、紀子さんの実家を借りて、最初のヨガ教室を開設しました。思いのほかヨガ教室は当たりました。

そして現在、市内2か所でヨガスタジオを運営しています。
ここではポーズ、呼吸法、瞑想といったインドの伝統的なヨガについて学ぶことができるということです。

生徒の手を取り指導するマリオさん

溌剌(ハツラツ)とした表情でポーズの演技をしている生徒さんたち

家族の協力が支え

焼津市本町の自宅とカフェを兼ねたスタジオは、2014年に購入した中古物件です。
床張りや壁の塗り替えなどリノベーションを家族で行いました。
夫のマリオさんは木工作業が得意で棚づくりやテーブルの修復、屋台のような焙煎ハウス造りに腕前を発揮しました。

マリオさん手作りの焙煎ハウスとコーヒー担当の東出隆蔵(ひがしでりゅうぞう)さん

紀子さんのお父様、東出隆蔵(ひがしでりゅうぞう)さんはカフェで提供するコーヒーを担当しています。コーヒーに対する思い入れは並大抵のものではありません。生豆をガテマラ、コロンビアなどから仕入れ、不純物を手作業で取り除き、自家焙煎するというこだわりぶりです。

カウンター席奥の厨房に調理担当の東出直美(ひがしでなおみ)さん

厨房では紀子さんのお母様、東出直美(ひがしでなおみ)さんが調理を担当しています。
カフェで提供する軽食のメニューはすべてオリジナル、自分たちで考案したものです。

紀子さんが長くタイに滞在していた頃のことです。
「彼女のことが心配になりませんでしたか?」と直美さんにお聞きしました。
直美さんは「野垂れ死にしているかもしれない」と様子を見るため、タイへ行かれたことがあったそうです。
すると紀子さんは現地の人が建てた竹の家で元気に暮らしていて、直美さんは安心されたそうです。

誰もが憩える交流の場

レッスンを終えたシニアの女性たちとカフェで談笑する紀子さん

2024年4月上旬取材に訪れた時、カフェで紀子さんがシニア世代の女性たちと寛いでいる光景を目にしました。ヨガのレッスンを受けている受講者で長く通われている方たちでした。
この世代にとって学び事は究極の自己実現とある情報番組で紹介していました。
紀子さんと皆さんが丁々発止(ちょうちょうはっし)とやり取りする様子を見て納得しました。
とても元気なシニアの皆さんです。

もう一つのエピソードです。

手前に日本人とフランス人のご夫婦、その奥に生後2か月の乳飲み子を抱いた友人の女性

カフェにラフな姿で4人連れのお客様が来店しました。
サングラスをかけた男性は外国の方のようです。
紀子さんが応対し、聞くとフランス人と日本人の国際カップルでした。

焼津市内に奥様の友人がおり、その方の出産祝いと観光を兼ねて三重県から来られたそうです。
奥様の実家は呉服店(外部サイトへリンク)(別ウインドウで開きます)を営み、フランス人の男性はそこに勤めているということです。流暢な日本語を話す方で、ジョークもなかなか上手い。紀子さんの夫、マリオさんがケベック出身(公用語はフランス語)と聞き、関心を持たれたようです。

紀子さんはケベック出身の男性が働いているという静岡市内の下駄メーカー(外部サイトへリンク)(別ウインドウで開きます)の話や富士山が見える観光スポットなど話題に尽きることがなく、皆さんは1時間ほど楽しく歓談して過ごされていました。

ヨガのある生活と二人のお子様

マリオさんと紀子さんには何事もヨガが中心にあるようです。
ヨガをベースにいろいろなアイデアが生まれ、実行しています。
ヨガを学ぶ人たちのための宿泊施設を提供するというのもその一つです。
二人は焼津市内の中古住宅2軒を改装し、シェアハウスとして運用しています。
以前は東京都の高円寺と静岡市にもヨガスタジオがあったそうですが、コロナ禍の影響で閉鎖を余儀なくされたということです。すべて順風満帆とはいかないようです。

マリオさんと紀子さんには二人のお子様がいます。
2024年4月の時点で高校2年生になる息子さんと中学1年生の娘さんです。
家族の会話は英語で行い、二人のお子さんは休日にカフェの手伝いをされるそうです。
また長男のお子様は7歳の時から1人で海外渡航していると聞き、驚きました。
カナダにあるヨガ本部のサマーキャンプで3週間、英語とヨガを学んでくるということでした。

最後に‥‥

ここまで読んでいただいた方たちにはお礼とお詫びを言わねばなりません。
マリオさんと紀子さんの家族は驚くことばかりでした。
それをうまく伝えられたか、心もとないところがあります。

シラール・マリオさんと東出(ひがしで)シラール紀子(のりこ)さん

お話を伺っていると経営リソースを最大有効活用していることを感じました。
こんな月並みで陳腐な言い方をして話を閉めるのは大変申し訳ないのですが、
紀子さんのご両親、二人のお子様、家族全員でできることをしている。
それは核家族化が進んだ今の社会ではとてもうらやましい風景であると強い印象を受けました。
興味を持たれた方は、一度足を運ばれることをお勧めします。

ZENTRA YOGA & KARMA CAFE

静岡県焼津市本町2丁目16-45
電話番号: 054-631-5103

ZENTRA YOGA

KARMA CAFE (火曜定休)

Email: zentrayoga@gmail.com
Noriko: mkqso@hotmail.com
Mario: maryog9@hotmail.com

まちかどリポーター

まちかどリポーター:グリーントマト

グリーントマト

まもなくリタイア予定の会社員。生まれは旧大井川町で、学生時代と勤務先の転勤期間を除き、焼津市に住んでいます。今まで経験したことのないものにチャレンジして、セカンドライフを少しでも充実させたい、いつまでも新鮮を持ち続けていたいというが目下の理想。

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ページ更新日:2024年5月6日